名古屋市中区栄の栄漢方内科クリニック|地下鉄東山線・名城線「栄駅」サカエチカS7a番出口より徒歩2分|生活習慣病、肥満症

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漢方薬を用いる疾患・症状

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などの疾患・症状など有りましたら、お気軽にご相談ください。

漢方による肥満症治療Q&A

Q1 麻黄剤(越婢加朮湯、葛根湯)にはどのような作用がありますか?

A1
  1. 含有成分のエフェドリンが交感神経を刺激する→脂肪分解&代謝亢進
  2. 満腹中枢と食欲抑制中枢の両方に作用する→食欲を落ち着かせる(間食が欲しくなくなる、満腹感が早く来るので暴飲暴食を抑える)

Q2 漢方はどうやって飲むとよいですか?

A2

1日2回空腹時に温かいものと飲む

  1. 昼と夜の食事の60分以上前に飲む
  2. 約50~100ccのお湯に溶かして飲む→吸収が速やかになり効き目が良いです
  3. 1日2回飲むようにする
    大切なのは、決められた1日量を一定期間飲み続けることです。
    1. 食事の60分以上前に飲み忘れた時は食後60分以上あけて飲む
      (なお、コレバインを飲んでいる方は、漢方と一緒に飲まないように60分以上あけて飲む)
    2. 忙しくて飲み忘れる場合は、出勤前と退社前に飲む
    3. 夜勤の場合は、出勤前(夕食前)と退社前(朝食前)に飲む
      (夕方18時~朝6時までは食欲を抑え、摂取カロリーを減らすため)

Q3 麻黄剤以外の漢方には、どのような作用がありますか?

A3
  1. 下剤(桃核承気湯、セチロ、ダイオウ末)
    腹部膨満感、便秘を解消し、おなかをスッキリさせます。また、ダイエット中は便秘傾向になるので、これを予防します。
  2. 利水剤(防已黄耆湯、五苓散、ヨクイニン)
    水太り体質(下半身太り、むくみ)を改善します。
  3. 駆瘀血剤(桃核承気湯、桂枝茯苓丸)
    骨盤内臓器の充血を取り、女性ホルモンのバランスを整えて減量をサポートします。
    瘀血とは、漢方では血液の流れが滞ることです。西洋医学ではうっ血に近い概念で子宮筋腫、足の静脈瘤などが典型例です。
  4. 理気剤(大柴胡湯、抑肝散)
    イライラ食いなどを抑えます。また、大柴胡湯には脂質代謝改善作用があることが報告されています。
    (参考文献:寺本民生, 加藤泰一, 木下誠: 実験的高脂血ラットにおける大柴胡湯の抗脂血作用. 基礎と臨床 20(16):8223-8227, 1986.)
  5. 散寒剤(ブシ末)は代謝を上げます。

Q4 風邪をひいた時は、漢方は休薬ですか?

A4

その通りです。漢方の成分(エフェドリン、カフェイン)と同様の成分(交感神経刺激薬)が風邪薬に含まれている可能性があり、飲み合わせると副作用が出やすくなります。
同じ理由により、喘息で気管支拡張剤や吸入薬を使用する時は、漢方の内服と3時間以上あけてください。

Q5 漢方に副作用はありませんか?

A5
  1. あります。副作用が出た時には、いったん内服を中止して来院するか、ご連絡ください。
    動悸(不整脈)、胃もたれ、下痢、便秘、肝障害などが時に起こります。
    このため、診察時に副作用チェックの問診をします。また、肝機能チェックのため、年に3~4回血液検査を行います。
    血液検査について…午前来院の場合は、朝食は絶食または軽めに食事を。午後来院の場合は、昼食は絶食または軽めに食事をしてください。(ただし、医師の指示がある場合にはその限りではありません)

    上記のほか、不眠、尿閉などがあります。授乳中の場合は赤ちゃんが不眠、下痢を起こすことがありますので、漢方を授乳後に内服するか、授乳の3時間以上前に内服してください。
    漢方内服中に妊娠した場合は、いったん内服を中止して来院するか、ご連絡ください。
  2. 耐性
    麻黄剤(越婢加朮湯、葛根湯)は継続すると慣れることがあります。このため、少量から始めてだんだん増量する場合があります。また、瀉下剤(桃核承気湯、セチロ、ダイオウ末)についても同様で、初めの2~3日は下痢をしても、慣れて普通便になることがあります。
  3. 黄芩によると思われる薬剤性肝障害
    防風通聖散、黄連解毒湯などの黄芩含有漢方薬に注意が必要です。
    (参考文献:萬谷 直樹他:当院における黄芩含有漢方薬による肝障害の頻度について.日東医誌 Kampo Med Vol.68 No.4 377-381, 2017)
  4. ブシによるトリカブト中毒症
    八味地黄丸、牛車腎気丸、ブシ末、アコニンサンなどには、ブシ(附子=トリカブト)が含まれており、強力な温熱、鎮痛作用を有します。その一方で中毒症状が出ることがあります。飲み始めて(または増量後)7日間以内に起こり、動悸、のぼせ、舌のしびれなどの症状があります。

Q6 西洋薬と一緒に飲んでも良いですか?

A6

良いです。ただし、漢方は食前、西洋薬は食後に内服してください。例えば鎮痛剤を使用する場合は、漢方の内服と1~2時間以上あけてください。
また、他院でこれから新しく西洋薬を処方される場合は、漢方を飲んでいることを医師に伝えてください。

Q7 漢方を飲むだけで痩せますか?

A7

痩せられません。毎日暴飲暴食(チョコレート、ケーキ、焼き肉、大酒など高カロリーの飲食物)をしていたら痩せません。
《食事》《運動》《服薬》の三本柱がキチンとできれば健康的なまま肥満改善を目指せます。

  1. 食事
    夕方18時以降は炭水化物(めん類、パン類、お米)はできるだけ控えましょう(炭水化物ダイエット)。野菜、魚、お肉(脂身のないもの)を食べましょう。豆腐、納豆などを多くとりましょう(大豆ダイエット)。
  2. 運動
    ウォーキング、ランニング、水泳などの有酸素運動は体脂肪を燃やします。
    忙しい人は筋トレが効率的です。筋肉をつけることは、基礎代謝量を増加させます。階段の昇り降り、腹筋、背筋、腕立て伏せ、スクワットなどを数分で良いですから毎日行いましょう。
  3. 服薬 1日2回飲みましょう。

Q8 痩せるのにどれくらいの期間が必要ですか?

A8

「急がば回れ」で無理なくじっくり行うのがコツです。
肥満度にもよりますが、おおよそ6~12カ月間で目標体重(1カ月に1~2kg減量するペース)になるのが良いと思われます。目標体重に達したら、漢方を徐々に減量します。漢方の内服を止めても、良い《食事》《運動》の習慣が身に付いていれば、リバウンド(治療を止めると体重が増えて元に戻る現象)を予防できます。

  1. 体重の壁
    5kg刻みで壁(例えば60kgの壁、55kgの壁、50kgの壁)があります。
  2. 体重測定
    毎日体重計に乗って体重測定をしましょう。

Q9 漢方による肥満症治療とダイエットとの大きな違いは何ですか?

A9

漢方による肥満症治療は減量に加えて、例えば冷え性、肩こり、生理不順などの症状が改善し、風邪をひきにくくなる(健康維持・増進)ことが特徴です。